01.Cochise
02.Show me how to live
03.Gasoline
04.What you are
05.Like a stone
06.Set it off
07.Shadow on the sun
08.I am the highway
09.Exploder
10.Hypnotize
11.Bring em back alive
12.Light my way
13.Getaway car
14.The last remaining light

サウンドガーデンのクリス・コーネルが加入し、バンド名を「Audioslave」と改名した直後に発表されたデビューアルバム。それまでレイジアゲインストザマシーンに対する日本の音楽ライターの批評はザックの政治的主張やラップの攻撃性に集中していたため、ザック デ ラ ロッチャ脱退後のレイジアゲインストザマシーンに関する情報は細々としか雑誌には掲載されず、Audioslaveのデビューもそれほど大々的には報じられなかった。クリス・コーネル自体が日本では不当なほど過小評価されていたこともあり、このアルバムを良く評価しているレビューは発売前あまり多く見かけなかった。クリスが歌うアルバムにはとりあえず「王道」の言葉で形容して片付けるメディアを見ると、サウンドガーデンの頃から全く日本のライターは変わっていないなと苦笑してしまった。ほぼ同時期に発売されたフー・ファイターズの「one by one」も同じく「王道」で、全く新しい音楽的実験を試みていない作品であるのにも関わらず、絶賛の評論で迎えている矛盾を見るとますます腹立たしくなる。(私も「one by one」は愛聴しているが)
クリスのボーカルが日本人の耳に受け入れられない理由は、やはり強烈なブルース色にある。日本の歌謡曲と違って明確なサビがなく、泣きのフレーズもドライに歌い上げ、分かり易い哀愁は避ける。かといってソウルフルな熱唱なので、パンク・シンガーのように爽やかで耳障りが良いわけではない。日本人の耳には彼のような歌唱法が根付いていないので、取り合えずハイトーンの声を出すからヘビメタ・シンガーにカテゴライズされてしまう。ロックンロールという音楽がブルースから生まれたという過程を肌で感じていない我々日本人にはしょうがないかもしれない。
聴き慣れていない節回しである分、その良さに気づくまで時間がかかるのはしょうがない。でも何度も聴きこんで行けばいくほど中毒味を帯びてくるアルバムだということは保証できる。また、このアルバムの良さに気づけば、サウンドガーデンツェッペリンの良さを再発見できることも確実で、一気にロックの楽しみが増えてくることは間違いない。ぜひその入門編としてこのアルバムを聴いてほしい。
と、ここまでブルースばかり口にしていると、それこそ懐古趣味だけの音楽性なのではないかと思う人もいるかもしれない。しかし、レイジアゲインストザマシーン期から培ったヒップホップの名残あるベースや、相変わらずの変態ギタープレイが何故かこれじゃなきゃ有り得ないと思わせてくれるほどマッチし、渋いボーカルも何だかモダンに聞こえて来る。決して時代の先端を行くサウンドではないが、これほど独自性を持ったサウンドはない。間違ってもホワイトスネイクなんかではない。
一時期、アルバム制作中にクリスが脱退の噂が流れ、ひょっとしたら本当にインストゥルメンタルのアルバムになってしまうんじゃないかという不安も感じた。そんな心配も今となっては馬鹿らしい。人間の声に勝る楽器は存在しない、そう感じさせてくれるアルバムだ。

2003/02/12

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