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「ラップメタル」の元祖にして最高傑作。70年代ブリティッシュ・へヴィメタルを完全に意識したギターリフとドラム。それにヒップホップ調のベースラインとラップが組み合わさる。ここまで力ずくにミックスさせたサウンドはそれまでにはなかった。たしか97年頃まで、「ROCK」ではなく「SOUL/HIP
HOP」のコーナーにレイジアゲインストザマシーンのCDを置いているレコード店も多かった。それだけ当時ではジャンル付けしにくいサウンドだったのだろう。
このアルバムから聞こえる無骨な演奏力に、レイジアゲインストザマシーン後期からからファンになった人にとってはまだ未熟さを感じるかもしれないが(特にドラム)、捨て曲いっさいなしの楽曲の完成度を目の前にすればそれほど気にならないはず。いったい1曲のためにいくつ凄まじいリフを用意してるんだと驚かされるほど展開があり、一切手を抜いていない作りになっている。曲後半部で演奏ストップ→ザックの語り→リフの暴発→ザック絶叫締め、という今後お約束になる緩急パターンも1stで完全に確立されており、このパターンはレイジアゲインストザマシーンだけでなくリンプ・ビズキットを始め、もはやへヴィロックのスタンダードとなっていると言えるだろう。だが最近のへヴィ系をいくら聴いてみても、なぜか結局この元祖アルバムが恋しくなってくる。「freedom」のような,ジミヘン真っ青のネチっこく長いリフやチンタラしたビートが、ざっくりと歯切れの良い最近のへヴィロックにはないのである。多くのファンがレイジアゲインストザマシーンに病みつきになる理由のこの微妙なダサかっこよさは、最初だから何やっても良いというオリジネイターゆえの躊躇や恥じらいのなさにあるのだろう。最近になりようやく影を落としてきたラップメタルだが、結局のところこの1枚だけで十分だった。
2003/02/10
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