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最初にTom Morelloのソロ・プロジェクト名が”The Nightwatchman”と聞いた時、さすが”変態ギタリスト”の称号に相応しく、夜の覗き趣味のことでもカミング・アウトしたのかと思ったが、よくよく調べてみたら”夜警員”を意味する言葉らしい。
CDデビューこそ今になったが、以前からこのプロジェクトは開始されていて、2003年には社会派シンガーソングライターのビリー・ブラッグ、レスター・チェンバースらとともに「Tell Us The Truth」ツアーと名付けられた全米ツアーを行ない、また2004年には「華氏911」のテーマ・アルバムやAxis of Justiceのコンサート・アルバムで既に数曲を発表している。※参考ページ
さて、音楽性について触れると、アルバムの最初から最後まで通してフォーク・ソングを貫いており、ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンといった、彼のリスペクトするアーティストの強い影響を感じ取ることができる。しかし、何だろう、この一応にフラットな印象は。かねてからの評判通り、低音のよく通る声質はボーカリストとして評価に値するが、何しろ声域が狭く、声量の強弱に頼る以外に表現力がない。
そうなると歌詞に救いを求め、アルバムの表題曲になっている”One Man Revolution”のサビを読んでみることにする。
I'm a one man
I'm a one man
I'm a one man revolution
I'm a one man
I'm a one man
I'm a one man revolution
The time is nigh
The day is dark
There's only one solution
I'm a one man
I'm a one man
I'm a one man revolution
「I'm a one man revolution…!?」
中学時代に英語の授業で習ったBe動詞の構文を思い出して訳してみれば、「ワタシハ、ヒトリカクメイ、デス。」ということになる。こ、これは”SVC”の文法的に正しいのだろうか。ハーバード大学主席卒業のNightwatchmanの言うことなら間違いないはず、と自分を納得させながら内容を読んでいたが、どう考えてもこの稚拙な歌詞を目の当たりにしてふと冷静に考えてみると、世の中をポイズンと言い放った反町隆史と、さほどクオリティに差がないのではなかろうかと心配になってくる。ろくに大学も出ていないZack De La Rochaの「Anger is a gift.」のBe動詞文の方が、よっぽど分かりやすく、よっぽど胸に突き刺さるのではないかと。
改めて冷静に整理して考えてみよう。
フラストレーションの溜まるAudioslave環境下でのTom MorelloのOne Manとしての旅立ちは、大いに応援したかった。
しかし、今やRage Against the Machineの再結成が実現し、今後Four Menでの革命が期待されているタイミングで、Nightwatchmanとしてのソロ・アルバムのデビュー・タイトルから、”One Man Revolution”と命名するとは大きく出すぎではないかと。(しかもこのクオリティで。)
となるとファンとしては、コーチェラでRage Against the Machineが成し遂げた”One Night Revolution”を目の当たりにしたことで、”One Man Revolution”よりもRage Against the Machineの一員に徹してもらう以外には考えることができない。
結論としては、Rage Against the Machineの今後の結束のためには、Nightwatchmanとしての活動に味をしめてもらいたくないので、このひとり劇場を過剰に支持することはできない。
Tom Morelloは、Rage Against the Machineでこそ最も陽の当たる存在に間違いない。もしNightwatchmanとして来日することがあれば、皆でこうコールしよう。
"Daywatchman!!"
(2007/5/10)
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