CONTENTS > | Rage & Audioslave informations | Other artists informations | Live Report | Update informations
2003/07/10 トラブル続きのロラパルーザ・レポート

【インディアナ州ノーブルズヴィル】あいにくの大雨、チケット売上の不調、ショーの途中で1時間の中断、初日公演の直前のキャンセル、そして音響問題など、トラブルがてんこ盛りのLollapaloozaだったが、それでもPerry Farrell(写真)はこのフェスティバルをどうしても軌道に乗せたかった。

Farrellは「神様、この素晴らしい天候に感謝します。」と、今年復活した音楽フェスのどしゃ降りのオープニング・ナイトについてコメント。この直前まで、音響のトラブルで、最初のトラック「Stop」の演奏中にDave Navarroのギターがほとんど聴こえなかったという状況下でのひと言だ。

拍手の大きさから判断するに、会場のVerizon Wireless Music Centerの客席を半分ほど埋めた観客たちは、Perryの努力を認めてはいる様子だった。

日中にかなり強い雨が降ったことで、ウッドストック的な泥沼ができてしまい、Queens of the Stone Ageがステージ袖でスタンバイする中、主催者は1時間近くショーを中断した。

メインステージのパフォーマンスは後に再開したが、セカンドステージは中止となり、Distillersや「Jackass」のSteve-Oはパフォーマンスするチャンスがなかった。

1991年にPerry Farrellが始めたこのフェスティバルは、97年まで続き、その後一時休止していたが、今年復活。新しいスタートは蒸し暑い日で、2万4000人収容のステージに集まったのは、約1万2238人だった。

The Donnasがステージに立った頃には、観客席は半分も埋まっていなかった。その前に登場したRooneyは80年代に影響を受けたポップ系バンドで、Robert Carmineがフロントマンを務めている。彼はPhantom Planetのドラマーで、俳優のJason Schwartzman(「天才マックスの世界」で主演)の弟だ。

ノースリーヴのシャツを着たthe Donnasは、Guns N'Rosesの「You Could Be Mine」をバックにステージに現れ、その後はAC/DCにインスパイアされて作ったオリジナル曲の演奏に突入した。

曲目は相当数あるはずだが、カリフォルニアのベイ・エリア出身の4人組は、メジャーレーベルからのデビューアルバムに収録されている曲を中心にプレイ。観客は「You Wanna Get Me High」と「Take It Off」などで盛り上がりを見せていた。メジャーな曲の間には、99年の『Get Skintight』からの「Hyperactive」や、Kissのカバー「Strutter」を挟むという趣向の凝らし方を見せていた。

セカンドステージに続く道すがらには、様々な団体が屋台のテントを張っていた。Organic Consumers、Global Exchange、Earth Saves、さらには青年をターゲットにしているPeta2やUnite!などが、観客の問題意識を高めるために呼びかけていた。

AudioslaveのギターTom Morelloの団体Axis of Justiceは、Amnesty Internationalと、インディアナ州ブルーミントンを拠点とするBoxcar Booksを支援。こちらはいわば移動書店で、ハワード・ジン、ノーム・チョムスキー、マイケル・ムーアの著書などが販売されていた。

Cut ChemistやJurassic 5がthe Donnasに続いて登場していた同じ時間帯に、ボストン出身のCave Inが、セカンドステージのモッシュピットを楽しんでいる観客と、彼らだけを目的に来ている数人のハードコアなファンのためにパフォーマンスを繰り広げていた。

彼らのメジャーレーベル・デビューが、Sense FieldやInto Another、もしくはAFIと同じ末路をたどるのかは、まだ判断しがたい状況。しかし、今年リリースした『Antenna』からのエネルギッシュなトラックを披露して、新たなファンを獲得していたのは明らかだ。

雷雨が近づくなか、メインステージのビデオモニターでは1時間の中断が発表され、観客からはブーイングの嵐。お詫びの印として、芝生席の観客はパビリオンで雨宿りをしても良いことになった。Queens of the Stone Ageがオープニングトラック「You Think I Ain't Worth a Dollar, But I Feel Like a Millionaire」を演奏する直前まで、雨宿りは許された。

今年の最もキャッチーなべースラインを演奏しつつも、上半身裸のNick Oliveriは、マイクを飲み込みそうな勢いでメタル系の叫びを披露していた。その一方でシンガー/ギターのJosh Hommeは、いつもの様にリラックスしたアプローチでその場を緩和させていた。「No One Knows」では一瞬にしてジャムセッションに突入し、満足感のあるステージを締めくくったが、1時間の中断がなければ、もっと盛り上がっただろう。

ジャムセッションといえば、マイペースなIncubusは新譜を発売していない状態でも気にしていないようで、みんなが好きな「Warning」などをプレイしつつ、ベースのBen Kenneyの足慣らしや、昨年リリースされた『Morning View』よりもエッジの効いた新曲を試す場面も見られた。

Audioslaveには足慣らしなど必要なかった。ヨーロッパで行ったライヴなどで、便利なコラボレーションから、本物のバンドへと変化を遂げたようだ。Chris Cornellは力強い歌声で存在感を発揮し、Tom Morelloの遊び心いっぱいの演奏と見事なコントラストを見せつけた。そしてTom Morelloは未だに真のギターヒーローだと痛感させられた

Perry Farrellと同じ様に、Chris Cornellも天候に神聖な何かを感じたようだ。「雷はまるで花火だね。神がかりな感じだし。」とコメントし、近くで稲妻が光った瞬間に「いいね、こういうの好きさ。」と付け加えた。

ランニングにカモフラージュの短パンを着た、元Soundgardenのシンガーは、アルバムからの「Gasoline」「Set It Off」を披露。そして3分の2がChrisのアコースティックギターのみの演奏で展開された「I Am the Highway」を聴いた、観客の反応を喜んでいたようだ。

「これから何枚ものアルバムを作って、何度もここに戻ってくるよ。」と観客に向かって約束したChris。爆音の2曲「Show Me How to Live」、そして最もRage Against the Machine的な「Cochise」でファンは大興奮。このコンスタントな声援と、彼らの演奏終了後に帰ってしまった人の多さを見た限りでは、Audioslaveだけが出演するヘッドライナーツアーを行っても良かったのではという気になる。

そうは言っても、Jane's Addictionがこのフェスティバルのヘッドライナーであることに変わりはない。最初はトラブルに見舞われたものの、Jane's Addictionの名曲「Summertime Rolls」や、ニューアルバム『Strays』をブレンドし、雨のために短縮されたセットを展開した。

ミニカーHot Wheelsの巨大トラックの様なセットをバックに、メンバーは2人のストリッパー的ダンサーに囲まれた。ステージではお互いを撮影し合っていた。Perryはワインボトルを片手に、時にはファンと回し飲みをして、その場を楽しんでいた。今までよりもさらに派手で突拍子もないパフォーマーぶりを発揮し、赤いキラキラパンツと赤い羽根の襟巻きを身にまとったDave Navarroとからむシーンを何度も見せた。

Perry Farrellのエキセントリックなスタイルによって、その日のトラブルが吹っ飛んだかどうかは謎。しかしミシガン州でのツアーオープナーがキャンセルされ、5日に6年ぶりに再開したLollapaloozaが、今後も続くことだけは確実だ。


MTV News


>BACK

TOP | What's New | Biography | Discography | Download | Others | Contact Me | BBS | Links